人気ブログランキング | 話題のタグを見る

弧囲外(こころのたんれん)

 恋愛結婚とはよく聞くが、実はそれは前段でも触れた通り、目標への手段化に過ぎず、絆を結ぼうとしていないことは分かった。恋愛中というのは、単なる恋愛を演じているだけである。
だから、前々段の甲もそうである。この場合、幸か不幸か、甲が本気になってしまったのが、その後の傷の深さとなってしまっている。ここで甲に忠告をするとしたら、基本的に他人は信じられないということである。高い授業料かもしれないが、今後を考えたら甲のためになったといえる。
それにしても、最近の女性は金の切れ目が縁の切れ目らしい。こうした話はよく聞く。知人にもいる。病気になった途端、家庭内から会話がなくなり、顔を合わせてもそっぽを向く状態だという。
こう考えると、女性に包容力がなくなったといえる。自己主張ばかり言うようになったということだろう。今やそうした女性を探すのは難しく、アニメの中にしか存在しないのかもしれない。若者にジャパニメーションの人気があるのも分かる気がする。
面白いことにこうした現象は江戸にもある。江戸ではそれが歌舞伎における女性であり、理想像と言われていたのである。当時の女性は、封建的に縛られていたと思っている人もいるようだが、実際には違う。自由を満喫していたことが分かっており、男性は頭が上がらなかったという。この背景には女性が少数で、なかなか結婚出来なかった事情もあるけれど、疲れた男性の顔が浮かび、芝居の中の女性に癒されているそれを容易に想像出来る。
現代でもこれはそう変わらず、痛い思いをしないように、世の男性は予め心に壁を作ることをお勧めする。
(第百七十段)
by akasakatei | 2003-12-24 15:00 | 社会心理 | Comments(0)
<< 競維駈(しゃかいにでるまえのこ... 家衣菜(ちぎりのはてに) >>