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南真事(だいちふるえし)

 この十七日は阪神大震災から丸八年目であった。九月の防災の日と並び、最近では防災対策に関する特集をよく見掛けるようになった。
 本来、それは常日頃より気に掛けておかなければならないものだが、多くの人は忘れてしまっている。
ある筋によると、前から言われている関東の地震はここ数年のうちに起こるという。ただ、それを公表すれば、人々がパニックになるために控えているのだという。
また、地球科学を齧っていた、さいたまの地主によれば、当分は大丈夫だという。
こうなると、備えあれば憂いなし、というように緊急時に用意をしておくべきかもしれない。とはいえ、ある関東大震災経験者によれば、火事が発生するので、身体ひとつで逃げるべきだと指摘する。非常食などの入ったリュックを背負うと火の粉が飛んできて、逆に危険であり、懸念される炊き出しも迅速だったという。
地震では確かに揺れそのものより、火事の方が怖く、阪神大震災があれほどで済んだのは早朝だったからに違いない。
先日、仕事場のビルで防火訓練があった。いつもは避難器具を使った訓練には参加しないのだが、今回それを使って、仕事場の三階より脱出を試みた。正直、命綱はあるのだが、窓から飛び降りる時に恐怖を覚えた。怪盗アクションを見せる主人公達に尊敬の念さえ抱いてしまったのは否めない。
(第七十二段)
by akasakatei | 2003-01-29 13:08 | 社会心理 | Comments(0)
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