人気ブログランキング | 話題のタグを見る

美渡霞雅深(おいてますます)

地域社会の役割を見直す時期に来ている。これまで語られることは少なかった。その中心には年配者が適任である。超高齢社会となった現在、若い世代のみに全てを任せておくわけにはいかない。確かに、行動力や企画に関しては負けるかもしれないものの、経験はどうだろう。長い人生を生きてきたのだから、地域に役立てれば、どれだけ住み易くなることか。かつてはそうした人がいたからこそ、地域が活性化していたともいえる。
 但し、これには必要な条件がある。それは肩書きに拘っていないことである。企業の論理が染み付いた人では、地域は良くならない。価値観が全く異なるからである。己の利益ばかりを優先する人には無理だろう。即ち、他人を思い遣れなければならない。街で煙草やごみを決まった場所に捨てられない人や電車内で傍若無人の態度を行なっている人などにはその資格はまず無いだろう。
 どれだけの人に資格があるのか。それほど多くはないだろう。これが現在住み難くなっている証拠である。資格者が増えれば増えるほど地域は良くなり、それはまた我が国の発展にも繋がるのである。
 特に、若い世代が少なくなっているので、お互いに助け合っていかなければ、生活を営むことさえ困難になっていくのは明白である。お金さえあれば何とかなるというのは一部の人の話であって、大多数はそういうわけにはいかないに違いない。現制度では生活保護があるけれど、将来的にはどうか。行政とは弱者から切り捨てるものである。あまり頼りにはならないだろう。こうした国家を形成させたのは我々であり、今こそ認識を改めるべきである。
(第六段)
by akasakatei | 2001-11-21 11:33 | 地域 | Comments(0)
<< 家図枯(えぞたいりょうぶしはるか) 町内雀(ちょうないすずめ) >>