年初、国立演芸場での鹿芝居を予約したので、チケットを取りに行かなければならないのに、なかなか熱が下がらない。
そうした折り、国領の世捨て人より連絡がある。
今年に入り、体調も悪く、夜勤も休んでいるとのことだ。
そのような風邪をうつされたとしたら、いつ治るか分からない。
仕方なく、防寒対策をし、都内へ向かう。
まず、新宿の映画館へ行き、先売り券を購入する。
これより、本来の目的である国立演芸場へ行かなければならないものの、未だ、窓口が開いておらず、先に、新橋演舞場へ寄り、歌舞伎のチラシを貰うことにする。
チケット販売窓口が開く前に新しいチラシが置かれている場合もある。
地下鉄を乗り継ぎ、早々に着くけれど、置いておらず、開くまで待つ外ない。
その間、周辺を歩き、劇場に戻ると、そこの駐輪場に停められている人力車がある。芸者が乗っているものだ。故郷では、夕方になると、よく見掛けたものだ。
新たなチラシを入手後、国立演芸場へ向かう。
ここでもチケットを引き取った後、新しいチラシを入手する。
(第三千四百十六段)