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方丈記八百年能狂言(ほうじょうきにひかれ)

九月二十九日、国立能楽堂へ行く。特別公演である。方丈記八百年記念と銘打ち、曲は『養老(金剛流)』、『柑子(大蔵流)』、『船弁慶・重前後之替(観世流)』だ。
能狂言は、一年のうち、足を向けるのは二回くらいだ。ひとつは若手能、もうひとつは無性に聴きたくなる時で、丁度、秋頃になる。ただ、今回は、そういうことではなく、ただ『方丈記』というだけで、チケットを買ってしまった。
買って、初めて、曲を知ったくらいだ。
始まる前に、腹拵えをする。いつも利用する喫茶店が臨時休業で、個人経営の蕎麦屋にする。ここには何回か入ったことがある。店主は元気な人で、表を人が通る度に声を掛けている。
能楽堂へ向かうと、いわき市からの団体バスが駐車している。
『方丈記』と東日本大震災の繋がりか。
能は極限までに無駄を省いた芸という。個人的には、その空間で、夢か現かを味わう場となっている。
公演終了後、近くの銭湯で汗を流す。番台が残り、浴場内の絵は石川県の島であった。また、池もあり、金魚が一匹泳ぐ。
(第三千三百十八段)
by akasakatei | 2012-09-30 18:42 | 文芸 | Comments(0)
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