八月二十五日、有楽町へ映画『るろうに剣心』を観に行く。
ポスターで見掛けた主人公役の佐藤健氏が、原作にそっくりな点に興味を覚えた。
この作品の原作はコミックなものの、初めて接したのはアニメだ。その印象からすると、アクション中心であった。それはやや苦手である。にも関わらず、先の点が上回った。
実際に観ると、それは間違っておらず、アクションに目が追い付かず、些か疲れを覚える。ただ、動が多い分、少ない静の部分が引き立ち、逆に印象に残る。
また、悪役を演じる香川照之氏の憎々しい俗物振りはどうか。現代にもよくおり、それが退治されることを考えると、悪くはない。こうした人物が、現代に未だにおり、それが世界を仕切っていることを考えると、暗澹たる気持ちとなる。
来ている客層は、若い女性やカップルだ。
そうした中、中年世代がいる。西洋人もひとりいる。
観終わり、出口に向かうと、そこで某会社よりアンケートを受ける。
(第三千二百八十二段)