某大手スーパーで売っているパック入りの鮨を食べる機会があった。何故か、刺身に付いて来るような山葵が入っている。
鮨を一貫食べてみて、理由が分かる。
鮨そのものに山葵が抜かれている。
察するに、子供も食べ易いようにしているのだろう。本来なら、サビ抜きはスタッフに注文し、作るべきものだけれど、手間を考え、このようなことをしているに違いない。
持帰りの鮨が容易に入手出来、家庭の食卓に上がる一方、効率の関係で、ネタと山葵の関係が忘れられていく。
尤も、スーパーのそれは、元来の鮨とは異なるものと思えば、嘆くべきことではないのかもしれない。
初めて、山葵の入った鮨を食べたのはいつだったか。
小学四年の頃か。
大人への入口ともいえる。
こうした類いは、意外とある。
辛子も同様のものだ。
また、最近では、外国産のこの種のものも多くなり、辛さに対し、抵抗のない子供も結構いるのではないか。
(第三千二百七十四段)