以前にも書いたキャッシュカードのスキミングを行なっていた犯行グループが摘発された。だが、これで安心は出来ない。未だ捕まっていない犯行グループもある。更に、手口が公開されたことにより、真似をする不届き者が必ず出て来る。
この種の犯行について、各金融機関にキャッシュカードの対策について訊いたところ、具体的に考えている金融機関はほとんどなかった。つまり、金融機関の代表者の身内が被害に遭うか、政治家からの圧力がない限り、IC化や生体認証は進まないということである。
こうなると、自己防衛しかない。普段、持ち歩くべきか否か。
持ち歩けば安心なものの、いつ金目当ての十代や掏りに遭うか分からない。最近では、アジアからの不法入国者が昼間堂々と車内で犯行を行なっている。
では、家に保管しておくべきか。これも意表を突く場所に保管しないと意味がないだろう。よく金庫にしまう人がいる。逆に、これは教えているともいえる。ならば、金庫を囮に使い、隠しておく他ない。
だけれど、これも絶対に安心とはいえない。かつては、空き巣だけ気を付ければ良かったものの、今日では強盗殺人が多い。それもキャッシュカードや通帳、印鑑を出させ、その上で暗証番号を聞き出してから始末をする非道さである。これもまたアジアからの不法入国者である。
こうした現実に立ち向かうには、やはりかつてのように共同体の機能が必要である。都市の魅力である匿名性はある意味では、犯罪を増やすことになる。
(第五百十七段)