夕方、ひとりで目黒駅近くのファミレスに入る。案内された席は、女子高生の五人組の隣であった。
かなり騒々しく、店員にここで良いかと訊かれた際、別の席にして貰おうかと思ったほどである。
にも関わらず、そこにしたのは、どこの席でも煩く感じそうだったためだ。それだけ、声が大きいということだ。
女子高生らは、周辺にある学校の生徒だ。それほど、勉強をする型ではないらしく、携帯電話で話しをしている。
何の話しかと思えば、見知らぬ男らと連絡をし、趣味などを訊き、SNSを確認している。
男は三重の伊勢の高校生と名乗ったようで、県庁所在地が津だと言っている。
それにしても、放課後にファミレスに入り、このようなことで暇を潰しているとは何を考えているのか。
一時間ほどして、高校生らは帰ったが、この間、男の話しばかりであった。
親の顔が見たい。
(第三千百九十一段)