仕事場に、最近、創業者が来ることが多い。ほとんど、毎日である。わざわざ、自宅のある温泉の多い観光地より、新幹線を利用して来る。
何で来るのか。
来客だけれど、訪れるのは毎日同じ顔触れである。
このため、「創業者とその愉快な仲間たち」と呼ぶことにした。
同僚は、愉快ではなく、不愉快としている。
確かに、怪しい連中である。
所謂、ブローカーと思われる。
例えば、創業者と仕事をしているからか、態度が大きい。受付を通らずに、勝手に、応接室に入るので、その対応に困る。
分からないから、お茶を出さなければ、創業者に注意されるのはこちらである。
それより困るのは、お茶汲みをしていた秘書が辞めた今、一番若い者が、仕事を中断し、出さなければならないから、事務仕事よりも、ウエイターをしていると言った方が良く、仕事が遅れ勝ちなことである。
(第二千四百二十六段)