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師走新芝居(げんだいとかさなるしばい)

 十二月十四日、歌舞伎座昼の部へ行く。
演目は、『高時』、『京鹿子娘道成寺』、『東山桜荘子(佐倉義民伝)』である。
これらのうち、観たことがないのは『高時』で、これが目的でもある。
歌舞伎座の全面的な建て替えが発表されてから、足を向けるのは初めてである。
確かに、外観は個性的である。これが施設面だと、一階や二階はそうでもないものの、三階となると、座席がかなり狭くなる。
今回の席も大衆席である。
まず、高砂屋の『高時』である。観劇する度、イヤホンガイドを借りるけれど、この時に借りた機械の調子が悪く、借りないのと同じこととなった。幸い、新歌舞伎で台詞や演出は分かり易かったが、舞台裏が分からず、残念なことになった。係りによる機械の確認は当然とし、借りて悪かった場合の保証を考えるべきである。サービスが受けられなかったのだから、代替機だけでは割に合わない。
続く、舞踊は大和屋である。今回、初めて踊る。
高麗屋の『東山桜荘子(佐倉義民伝)』は、場面が進むに従い、高麗屋の持ち味が発揮される。
この芝居は現代と重なる。悪政に苦しむ現代、この主人公のような人の登場が望まれる。利己的な人は必要ない。
(第千九百六十九段)
by akasakatei | 2009-01-20 18:47 | 文芸 | Comments(0)
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